1年目(10年シーズン)
10年シーズンが開幕しプロ生活をスタートさせた星菜投手
開幕前、記者にこう語っていた
「今年は基礎を固める年。登板機会があれば全力で投げるが、(出番は)ないと思っている」
入団会見の星菜投手(撮影:中野綾香)
彼女のそんな思いとは裏腹に初登板の機会は早々に訪れる。
開幕戦を劇的なサヨナラホームランでの勝利で飾ったカープだったが
中継ぎの雄平選手が負傷離脱。代わりとして中継ぎ5番手に星菜投手が登録される。
そして翌日のタイガース戦。試合はロースコアで進行し、延長戦に突入。
11回表、カープがリリーフ4番手として送り出したのは星菜投手だった。
星菜投手は2回0被安打0与四球1奪三振という完ぺきな仕事をこなした。
一一一開幕2戦目でのプロ初登板でしたが
「いきなり、しかも重要な場面での起用だったので驚きましたが、冷静に投げられたかなと」
一一一これからの目標について
「早いうちにプロのマウンドに立てたのは収穫ですが、狙っているのはあくまでも先発ローテ入り。しっかりと技術を磨いていきたい」
予期しない登板にも万全の状態だった若鯉。これからに期待が持てる登板だった。
なお翌日は敗戦処理で登板し2回2/3を4被安打2与四球4奪三振1被本塁打 4失点というプロの洗礼を受けた模様。
その後4戦目1/3 5戦目1/3とワンポイントで連投し5戦目でプロ初ホールドを記録したものの、それ以後は控えに戻り練習の日々が続いた。
迎えた84戦目、ローテに穴できたのか先発登板の機会が巡ってくる。
しかし…
スワローズ打線相手に3回2/3を7被安打6失点(3自責点)3与四球と散々な投球だった
一一一今日の投球について
「制球も定まらず全てが最悪でした。試合を壊してしまい申し訳ないです」
一一一今後について
「まだまだ実力不足なんだなと実感しました。残りシーズンも含めてしっかりとレベルアップしていきたいと思います」
この炎上により首脳陣から見切られたのか残り試合での登板はなく
1年目のシーズンを終えることとなった。
一一一シーズンが終了しましたが
「シーズン前にもお話しましたが1年目から活躍できるとは思っていなかったので。ある意味予想どうりかなと。ただチームが5位になってしまった。自分もはやく戦力になってチームの勝利に貢献したいという気持ちが強くなりました」
一一一来シーズンの目標について
「とりあえずは1勝。勝たないことにはなにも始まらないので」
素材型ながら1年目からプロのマウンドに上がり、実力差を体感した。
来シーズンはこの経験を糧にさらなる成長を遂げたい。
(ちうごく新聞:中野綾香)